#43 HMS中級2回め〜1月の雨の中で〜



(今回写真がないのです)

何が何でも走りたい週末

新年早々、職場が修羅場となってしまった。
でも、やっとの思いで予約したHMS、どうしても参加したかったので、睡眠時間をリストラして土曜出勤を回避した。
それなのに、無情な天気予報は、ほぼ間違いなく雨になることを告げていた。
更に当日の朝は、何だか胸のあたりが息苦しくて、心筋梗塞でも起こすんじゃないかという気がしたが、心身の解放を求めて、夫と二人、レインボー埼玉へと旅立った(というほどの距離でもないか)。
脱力系バリアブルコース

この日は慣熟走行の後、いきなりバリアブルである。
まだ雨は降り始めで、路面はどちらかというとドライに近かったが、慣熟走行では、SSが1台、見事に転倒していた。
ブレーキをかけてフロントが沈んだ後、それが戻り始める瞬間が危ないらしい。
いろいろ難しい説明と、分析しながら走ってくださいという難しい注文があり、よくわからないままに、コースを走り出した。
初めての中級の時と同じく、Uターンの後のUターンのライン取りがうまくできずにモタモタしてしまったり。
ただ、力を抜いてください、と言うインストラクターのアドバイスだけは理解できて、しかも(ちょっとだけど)、いいつけ?通り、ヒジの力を抜くことができた(気がした)。
脱力(ひじ)すると、何だか楽になったのだが、それは単に、雨で普段より力んでいたのが普段どおりに戻っただけだったのかもしれない。
昼休み、上級コースの人が、Uターンの時、二速だったらスピードを殺さないように、とアドバイスしてくれた。
ブレーキをもうちょっと我慢して、パイロンが自分の横に来たぐらいで倒しこむのだそうだ。
パイロン目指して突っ込んでいってはダメなのだ。
コーススラロームその1

午後の最初は広い方の、というとワケわかんないけど、四輪でも使っているコースでのコーススラローム。
雨は着々と勢力を伸ばし、路面は見事にウェットである。
テーマは「スリップとグリップの境を感じ取ろう」(違いましたっけ?)
姿勢は、アクセルを開ける時は前傾、ブレーキをかけるときはリクライニング。
雨の中では、動作は大きく明確に、アクセルやブレーキの操作は控えめに。
相変わらずコース間違えたり、後ろの人に先に行かせてくださいと迫られちゃったりしながら、自分なりに一生懸命走る。
後輪ロックして滑らせておいて、リアタイアに荷重をかけ練習をするのだが、滑らせるのが実は難しかった。
後輪ロック→滑らない、後輪ロック→滑らない、後輪ロック→滑らない…つるばら君、君はバカかね?と自分で自分につっこみを入れたくなる。
思い通りに滑らせることができないので、尻荷重?をどん、と入力する練習になってしまった。
でも、荷重がかかった時、タイヤが路面を掴み直す感じがわかったからいいか。
ホントはもっと敏感に、タイヤの変形を感じ取るべきところだけど。
このコースを走っている間に、雨足はどんどん強くなっていった。
でも、なぜかそのことが、いつのまにか少しもイヤなことではなくなっていた。
むしろ、雨を相手に走るのが、楽しくなってきたような・・・。
外足荷重でバイクを振ったりしていると、童心にかえったようで、ちょっぴりはしゃぎたくなってしまった。。
コーススラロームその2

最後は細長いコースで、パイロンスラロームときついUターン、きついオフセットスラロームを繰り返す。
インストラクターによると、
「ネイキッドなら余裕で通れるように、カウル付きなら通れるように作ってあります。」
私のモンスターは、ハンドルの切れ角が普通のネイキッドより小さく、ちょっと(かなり?)レーシーである。
ということは、いずれはこのHMSで、カウル付きのSSに乗る練習をするべきなのかもしれない。
そう言えば、今回、SSがよく転倒していた。
ハンドルが切れない、雨で滑る等々、SSであるが故の、いろいろな理由があるのだろう。
転倒していた人のことを考えると不謹慎な発想だけど、マスター オブ モンスターとなるためには、その大変さを私も経験しておいた方がいいな、と思ってしまった。
さて、このコーススラロームも、Uターンの後にUターンが続くようなコースになっていて、先を見通して走らなければコースアウトしてしまう。
もう土砂降りと言っていいような雨のために、どうしても足元が気になってしまい、よく気を付けていないと先の方を見られない。
これはそのまま、雨の一般道を走る時に、気にしなければならない点なのだ。
最後の最後に、それまで通れずにパスしていたオフセットのパイロンに挑戦し、見事に転倒してしまった。
う・・・ネイキッド(CB750)なのに。
丁寧に運転していたつもりなのに。
とほほとバイクを引き起こしていると、インストラクターが駆け寄ってくる。
「挑戦したんですね。」
はい、そうです。で、最後の最後だというのに、転んでしまいました。
良い経験ですよ、静かに寸評してくれる声が、暖かい雨のように心に染みた。

帰りの関越は大雨だったが、気分はすっきりと晴れていた。
心身の解放は成功!?
何となく、呼吸もゆったりと落ち着いて、とりあえず心筋梗塞の懸念は消えた。
修羅場でがんばったストレスは、雨で洗い流されたのかもしれない。

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