#53 二俣川の講習会 クォーターバイクの走り方
 
初めての二班

「みなさん、夏休みは峠を攻めましたか?さて、ここは安全運転を身に付ける場です。今日はそのつもりでよろしくお願いします。」
女子白バイ隊員の、かなり微妙な挨拶で、9月最初の二俣川、安全運転講習会がスタートした。
今回は、スーパーシェルパなら行けそうかな?ということで、初めての二班参加である。
夫はNSR250Rでやはり二班、夫と同じ班に入るのも初めてだった。
 
前半:課題走行(目標制動→坂道発進→一本橋→直線パイロンスラローム→急制動→千鳥→直線パイロンスラローム)

目標制動、決められた範囲内に止まれない。
シェルパの、よく言えばシンプルなブレーキは、乗り手の技量をシビアに反映するのだ。
モンスターの高性能なブレーキに慣れきって、ブレーキング技術を磨くことを怠ってきたのかもしれない。
坂道発進、これは「気を抜いてうっかり右足着いたりしないこと」が実はポイントである。
前回、見事に引っかかったが、今回は無事にクリアできた。
一本橋、落輪。おしまい。
・・・ではお話にならない。
どうもニーグリップができていないために、ハンドル操作だけで通過しようとして破綻しているようなのだが、確証はない。
急制動、今ひとつ、思ったほど短い距離で止まれない。
「上半身に力が入り過ぎてるんです。」
女子白バイ隊員の指摘に、やっぱりコレもニーグリップの問題かなあ?と思ってしまう。
シェルパ、私の体格だと、正しい着座位置では、ひざがうまくタンクにフィットしない。
そのため、くるぶしからひざにかけての足全体でグリップすることを心がけているのだが、まだできていないのだ。
千鳥、シェルパで千鳥は楽勝よ!と思ったが、途中で足をついてしまった。
ここでも、上半身力入り過ぎを指摘される。
私も、他の人が走っているのを見ると、力の入りすぎているのがよくわかる時があるが、わかるからといって、自分のフリがすぐ直せるものでもないのだな。
後半:コーススラローム(直パイ→つなぎの小転回→オフセットスラローム)

長〜い直線パイロンスラローム、最近流行りなのか!?
誰が流行らせたんだ!?
そしてその長い直線パイロンスラロームでは、最後に罠が待ち受けていた。
いい気になってスピードを出していると、オフセットスラロームにつながる、きつい小転回が曲がりきれない。
直線の最後の一本のパイロンを見定めて、スラロームしなければならないのだ。
こういうトリックも、最近流行りのような気がする。
蛇足だが、女子白バイ隊員のひとりが、直パイは一速で練習します、と言っていた。
やっぱりね、という気がした。

きつい小展開を苦労して抜けると、楽しいオフセットが待っている。
ここはかなりスピードが出て、気持ちよく飛ばしてしまった。
「リアブレーキに足がかかってませんよ。リアブレーキ、使ってください。」
淡々とした口調で鋭い指摘。
白バイ隊員、ホントに良く見てる。
ところで、250ccバイクの落とし穴は、ノーブレーキでどんどん走れてしまうこと、なのではないだろうか?
とすれば、小さいからといって、大きいバイクより安全とはとても言えない。
公道を走る時は、十分考えて乗らなくちゃね。

初めてNSR2050Rで参加し、このバイクの良さを再認識したという夫が言う。
「オフセットスラローム、ライン取りが乱れる時があって、その時追いつける、ってゼルビスの指導員が言ってた。」
・・・結局このおっちゃんは、速く走ることしか考えていないのか。
たぶん、指導員の言いたいことは、追いつかれないよう常に速く走れ、ではないと思うのだが。

少し走り足りない気分を残して、講習は無事終了した。
この日初登場の女子白バイ隊員さんあり、この日で去り行く白バイ隊員さんありで、ちょっと切ないような、時の流れを感じる講習になった。
時は移り、人は変われども、安全運転修行は続く。
さあ、次もがんばるぞ、と思ったが、講習会は抽選制。
応募のハガキに願いを込めて投函したが、当落の行方は政党の総裁選より予測しにくいのだった。

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