Lesson2 ブランチツーリング逗子
逗子のファミレスにて(2007/10/28)

初めてのブランクの後で
1098Sの箱根デビュー後の約1ヶ月、近年まれに見る本業の忙しさのため、バイクは一切お預けとなった。
4年前に大型二輪免許を取って以来、こんなに長いブランクは初めてだった。
でも、焦りは全く感じていなかった。
初めての(そしてもしかしたら最後の)スーパーバイクは乗り急がない、と決めていた。
モンスターの時は、早く大型に慣れたくて、ムキになって乗っていたが、こんどは急がない。
時間をかけて、ゆっくり慣れていくつもりだった。

久しぶりに乗るスーパーバイクは、モンスターよりもモンスターマシン、簡単にアクセルが開いて、簡単に加速しそうな感じだった。
自分で考えるよりも、はるかにハイパワーで、反応も速い。
ブランクが、感覚をもろに鈍らせたような気がした。
モンスターに乗っていた時は、1ヶ月くらい乗らなくたって、一度走り出したら、すぐに感覚が戻ってきたと思うんだけど。
いや、モンスターだって、慣らしが終わらないうちは、感覚の有無どころか、乗ること自体おっかなびっくりだった。
今はたぶん、初心にもどって、じっくりこのバイクの性格を掴まなければならない時期なのだ。
スーパーバイクのライディングフォーム
今回のルートは、首都高横羽線から横横道路に入って逗子まで行って帰ってくる、という朝練にもならなさそうなお手軽さ。
逗子海岸にあるデニーズのテラス席で、ブランチしてくつろごうという、若さのないプランである。
9月の箱根行では、革パン&ブーツの装備にもかかわらず、見事にヤケドをしてしまったので、今回は夫が買ってくれた、アルミの防熱テープ(ガムテープみたいなもの)を革パンに貼り付けた。
「・・・カッコ悪いな。」
買ってきた本人の忌憚のない意見に動揺しつつ準備完了、バイクパーキングを出発した。

日曜早朝の首都高は、すいていて怖くない。
怖くないので、自分のフォームをめいっぱい意識しながら走ってみた(多少遅くても、他のクルマに煽られないし)。
気を抜くと、えびぞり、というよりおへそが突き出ている感じになる。
ひざを締めて、腰を引いて、フォームを整えると、何だか競馬の騎手になったような気分(モンキースタイル?)
ふと目をやると、ベイブリッジの下をJAMSTECの船が悠然と通過していくのが見えた。
これは気分がいい!

逗子でのブランチは本筋に関係ないので省略するが、慣れないバイクで走る疲れ(片道分)がすっきり取れるくらい長居してしまった。
長居したということは、飲み物も料理も、たくさん食べたということだ。
1098Sにまたがり、走り出したら、お、おなかが苦しい・・・。
スーパースポーツのライポジがこれほどシビアだったとは。
これでは、「いちご狩り(いちご食べ放題)」とか「イモ掘り(焼きイモ食べ放題・・・かな?)」に行くのはムリである。
いちごもサツマイモもあまりたくさん積めないし。

アルミの防熱シールの方は、効果があったのか、それとも単に涼しくなったからなのか、もうヤケドはしなかった。
水温計を見ていると、水温は高速走行になると簡単に下がり、下道に降りると簡単に上がるのだった。

そういうわけで、わずか100kmのお出かけは、5時間あまりで終了した。
説き伏せないで
さて、今回のルートでは、難しいワインディングは皆無だったが、箱根行より辛かったことがあった。
逗子のデニーズで、駐車場から道路に出る時、立ちゴケしそうでとても怖かったのだ。
モンスターより足つきが悪いので、低速でふらつくと、かなりドキッとするのだ。
取り回しの時も、カウルで前輪が見えないのが何となく不安だった。

そんな私の心中を見透かしたかのように、夫が夕食の席で、とうとうとしゃべりだした。
「体格に比べて車格が大きすぎる。」
「腕も伸び切ってやっと操作してる感じだし。」
「見るからに大変そうや。シェルパに乗ってる時は、生き生きしているのにな。」

せめて、シェルパじゃなくて、モンスターに乗っていた時は生き生きしていた、と言って欲しかった。
所詮、250cc止まりのライダーなんだろうか、私・・・。

夫の言葉に不安はそれほど感じなかったが、不満はたっぷり沸いてきた。
まるで、私にはムリなバイク、とはっきり言われたみたいだ。
あきらめるよう、説き伏せられてるのではないかとさえ思えた。
でも、もしかしたら、夫以外の人にも、そんな風に見えているのかもしれない(見えてるのだろう)。
周囲に不安感を与える運転者にだけはなりたくないのだが。

焦ってはだめ、と思いつつ、心はあまり穏やかではないのだった。
今回までの走行距離 364km

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