| 個展報告 | ||||||||||||||||||||||||
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![]() ギャラリー右側
ギャラリー左側
拭き漆椀シリーズ
拭き漆皿シリーズ
食卓小物
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2005年6月 高田晴之展 「木と漆のうつわ」 於:Gallery KAI 東京渋谷 多くの高名な作家の木地師として活躍してきた高田氏の初の個展を見て参りました。 まず、店内に入って思ったのが、この空間と作品とがしっくりと調和している心地よさでした。改めて高田さんのコンセプト(シンプルであること)の表現(実現)に深く感動しました。 今回は、銀杏(いちょう)との出会いを通してその木をどう活かして表現するか、がコンセプトだったそうです。銀杏は欅(けやき)とは対照的で、ごつごつしていない、断面を鋭く切ることにより、生け花が水を吸うように漆をどんどん吸う、という特徴があるそうです。そして、今回高田氏が出会った銀杏は木目が細かく美しいという特徴があったため、「拭き漆塗り(塗っては拭き取るを何度も重ねる)」にしたそうです。ギャラリーの右手の殆どが拭き漆塗りが占めました。画像にはありませんが、蜜蝋(みつろう)で仕上げたお皿もありました。 画像左一番下の「食卓小物」は木地師ならではの技巧と遊び心の粋。左側のタマネギのような入れ物はシュガーポットで、上からスプーンがささっていて、シュガーが少なくなるとスプーンが下がってくる、というからくりになっているそうです。 画像右手の「蓋つき汁椀は朱塗の蓋が凹、黒塗の蓋が凸となっており、朱塗の蓋に黒塗の蓋を重ねるとピタっとはまります。それに意味があるのかどうかは使い手に委ねられると思いますが、とにかく造形作家(木地師)ならではの作品です。 重箱は布張り(寒冷紗(蚊帳などに使われる))仕上げです。布張りの正確さ均一さ、全体の美しさ(技術)には目を見張るものがあります。形は上にいくほど径が広くなっています。 「根来っぽい塗り」ですが、高田さんもネーミングには頭を悩ませているようでした。根来塗りというのは、和歌山県の根来寺でお椀を長年使っていたところ、朱塗りがハゲて中の黒塗りが見えたのを風流だと愛でたことに由来します。しかし、高田さんのこの塗りは、朱塗りの上に黒塗り(その逆もあり)をして、研ぎ出すと木目の凸部分の上塗りの色が消えて下塗りの色が出ることを応用したものです。木地目と直角あるいはいろんな角度で挽き目を入れておくとそれが模様になります。最後に透明の漆を塗り、凹凸をなくしてあります。画像のPART1の背後にあるお椀は子供用あるいは少量用です。手前は大きくみえますが、5寸ほどの深皿です。PART2の背後のすっとしたお椀は輪島の喫茶店で抹茶を出すのに使用されているそうです。色合いの美しさが想像できます! 高田氏の作品は見た目のすっとした美しさは勿論ですが、使いやすさに関してもキッチリ計算されています。例えば蓋つき汁椀の蓋には取っ手がありませんが、縁に突起があり、つかみやすくなっています。また、高台(小口)部分は、表側から裏側にかけてなめらかに凹んでおり、持つ時は勿論、隅がないので洗い残しがありません。口をつける部分は少し端反って丸みを帯びているものが多いです。また、今回の個展ではクオリティーの高さを保ちつつ販売価格を抑えることにも挑戦されています。塗りの工程を少なくできるよう境目のない曲線にするなどがその工夫の一端です。すべてに渡り今までにはない作家としての”挑戦”が見られるのです。これからの個人としての作家活動から目が離せません。 本画像掲載を許可して下さいました、Gallery KAI様に深く感謝致します。 ぬりもの屋japan 店主 |
![]() 蓋つき汁椀
重箱シリーズ
根来っぽい(?)塗り PART1
根来っぽい(?)塗り PART2 |