県民企業常任委員会(平成15年6月)
○「県のたより」について  平成15年7月3日

小川委員

「県のたより」7月号も机上に配付されており、消貴電カのことも書いてあり、興味深く読んだが、先ほどの事務事業の概要にも、経費6億何千万ということだったが、8月号については、どの位経費がかかっているのか。

広報県民課長

各号一括で契約しているが、発注印刷と配布含めて、324万部各戸に配布ということで作っている。概算で4千万円ほどである。

小川委負


4千万かかる訳か。知事からのメッセージが掲載されていた。
その内容についても少し疑義があるのだが、知事からのメッセージは今までの長洲、岡崎両人の知事はどのような形で出されてきたのか。

広報県民課長

実は、長洲知事の時代にはページ数が4ページであったこともあり、知事のコラムはなく、新年のメッセージのみだった。岡崎知事になり2回ほどであったが、12回連載、10回連載と言う形でこういった知事からのメッセージを連載した経過がある。

小川委員

県内の市町村の広報で同様にやられていると思うし、他の都道府県の知事も同様だと思うが、どういう表題で出されているのか。

広報県民課長

承知している限り、県内市町村でも川崎、小田原、大和等で、こういった欄で掲載している。
川崎では「市政の小窓」、小田原ですと「市長随想」、大和ですと「まほろぱ」というような題で、首長からのメッセージが載っている。

小川委員

他の都道府県と長洲知事、岡崎知事のタイトルを併せてお知らせいただきたい。

広報県民課長


岡崎知事だが、平成10年5月から平成10年12月まで、「対話の中から」という題で掲載している。
1300から1600字程度で、最後に知事の暑名が入った顔イラスト入りを掲載しているのが、一番近い例である。
他県の例だが、埼玉県では「知事メッセージ」と題して、知事名義の写真を掲載した概ね700字程度と了解している。

小川委員

私が調べた限りでも、埼玉県は「知事メッセージ」、京都府「知事のちょっと一言」、兵庫県「知事からのメッセージ」、熊本県でも「知事室から」、岡崎知事に関しては、「四方山話」「対話の中から」とか、長洲知事は「新年のごあいさつ」という程度で、横浜市や東京都では、こういう形でやっていない。
そこで、7月号の「県のたより」を見ると、「こんにちは松沢です」。こういう題名で書いてあり、これは国会議員感覚であって、知事感覚でなく、売名行為そのものだと私は感じた。どのように思うか。

広報県民課長

このタイトルについては、広報県民課と秘書課で担当レベルで調整して、何案か作って、報告したものと承知している。

小川委員


それは、一番最初に伺った話と違っていると思う。責めるつもりは無いが。秘書課から出てきた話で、広報県民課としては出てきたものをそのまま載せたという認識をしているのだが。

広報県民課長

恐縮だが、その後経過等を細かく調査したところ、何案か作り、企画サイドから来たというのが事実である。最初に案を作ったのは、こちらである。

小川委員

そうではないのではないか。皆さん見識があって、岡崎知事の場合もそうだったが、皆さんの感覚だったら「知事からのメッセージ」とか「知事室から」とかに決まっている。
「こんにちは松沢です上なんて、個人名を売るような、私物化するようなタイトルを付けるわけない。それが皆さんの見識だ。これまでやってこられた、すばらしい、私たちが評価している見識だ。
それがこう言う風に変わってしまうのが、おかしいと思う。

山本県民部次長

作成された経過の話だが、企画自体は広報県民課から秘書課と相談しながら企画して、コラムのタイトルも何案かある中で、このタイトルになり、知事に承諾いただいたと認識している。

小川委員

何案もあったのは、今まで私が伺ってきたこととは違うが、どういう案があったのか。

山本県民部次長

「今月のひとこと」というような案もあったと間いている。

小川委員

その辺が皆さんの良識から出てくる良識的なタイトルなのかなと思う。だから、「こんにちは松沢です」というタイトルは、秘書課から出たのではないか。
最終的に誰が決めたのか。「承諾いただいた」と言っていたが。

山本県民部次長

企画案そのものは、広報県民課と秘書課との間で調整し、最終承諾は知事にいただいた。

小川委員

声秘書課の中には、知事のブレインと称される方もいて、今までの国会議員の感覚で、これまでも名前を売ってきた方だから、「こんにちは松沢です」と言うのも、そう言ったところから出てきたのではないかと推測する。
最終的選ばれたのが、「今月のひとこと」のように他の都道府県のタイトルと同じように良識のある、私物化と誰からも誤解されないと思われるものもあるのに、「こんにちは松沢です」というのを選んだのが知事だということだから、これは、私物化感覚だと思う。

山本県民部次長

タイトル名、企画すべて、こういう案でいかがでしょうかという形で、タイトルを知事自身が選んだというのではなく、最終的に案として持ち上げたものを承諾いただいた。

小川委員

要するに自分で決めた訳だ。誰か他の人が決めたのではなく。
私なんかは、川崎なんかのを見てきて、なるべく岡崎前知事の姿勢からして、個人名はなるべくおっしやらないような形をとってきたと認識しているし、それが清廉潔白な清潔な岡崎知事の心情そのものであって、それ故に名前が今一浸透しなかったということもあるかもしれないが、知事たる公職に就く岡崎知事のすばらしさではないか。
最初っから、「こんにちは松沢です」を見た途端にがっくりきた。
こういう形で、これをずっと続けていくと年間6億7千万に及ぶ予算を、自分の後援会活動に使われているのと同じだと私は感じている。

山本県民部次長

タイトルの企画プランは、県民の方に施策を理解いただく取組みは是非とも必要なので、責任者である知事自らが、色々なことについて考え方を述べることは大切だと考えている。
タイトルの件については、お聞きしたわけではないが、知事が親しみを込めて決めたたものかなと思っている。

小川委員

そんなお答えは求めていない。これに関して、今までのご自分のホームページや活動の中で使われてきた、私たちが見てきた、そういう感覚のタイトルだ。知事個人のメツセージじやない。私たちすべての合意で県のたよりを出すわけではないのか。マニフェストと違うではないか。
それを「こんにちは松沢です」と個人的に親しみを持たせるなどというのは、納得のできる説明ではない。

山本県民部次長

タイトルについての答えは、私の想像で答えさせていただいた。議員の青われる趣旨は理解できる。
ただ、元々の企画というのは、知事が自分の人柄も含めて多くの県民に対して、施策や考え方を話したいという趣旨でやられたという個人的なもので作られたものではないと受け止めている。議員の指摘の点については検討させていただきたい。

小川委員

検討するということでは、納得できない。
これから年間6億7千万も使って、配布されていくものだ。私物化の状況が続いていくことについては、全く賛同できないので、検討していくという答弁では、納得できない。

県民部長

「県のたより」のコラム欄については、次長、課長の答えたとおり、広報県民課と秘書課で調整して、知事自ら記憶にあるかわからないが、いろいろの報告関係におそらく入っていて、「こういう形で」と報告申し上げ、了解いただいて動いてきたものと私も認識している。
次長が申し上げたとおり、施策を県民の皆さんにご理解いただき、その上で、ご協力、ご参加いただく。そのためには、いろいろな広報媒体を使って、我々各部局が、県民の皆様に広報していくことはもとより、知事自ら筆をとって、趣旨なり、思いを伝えさせていただくことも大切なことと考えている。
そういう意味では、こうしたコラムというのは、意義のあるものだと私は思っている。ただ、委員の指摘にあったように、そういう目的であったとしても、気を付けなけれぱならないという点があるということについて、指摘いただいたことを重く受け止めさせていただく。
その上で、「県のたより」の発行を所管している県民部であるので、重く受け止めて、今後の対応を考えていかなければならないということであろうと思う。
そこで、8月1日付けで、8月号が出される。目程的にはぎりぎりだが、物理的に間に合うであろうと思うので、このタイトルは8月号から変更する。そのつもりで作業を進めて参りたいと思う。

小川委員

その答えに担保があるのか。

県民部長

現在、編集作業中だが、印刷の最終が今月の10目から15日までに出来上がっていないと、印刷をした上で、それぞれ自治会配付、新聞折り込みというその後の作業があり、ここ数日が勝負であろうと思うので、その原稿に対してどういう名前にするか検討する時間もいただかなければならない。他県、市町村、先例等々を参考にしながら、これがよろしいであろうというのを詰めさせていただくが、もし可能であれば、県民企業常任委員会の皆様方にもお示しして、8月号から変えていきたいと思っている。

小川委員

今の答えは、重く受け止めさせていただくが、私が述べてきた、これは私物化である、見識の無いタイトルと思う方がいる、という可能性が高いという私の指摘を理解して、変更ということなのか。

県民部長

重い指摘と受け止めさせていただく。

小川委員

今の小林部長の答えを重く受け止めさせていただいて、是非見識のある、納得できるタイトルにしていただきたいと思う。
もう一点、この内容については県の施策として出していただきたい。マニフェストに載っているだけのこととか、県の施策にそぐわないことは載せていただきたくない。
7月号の下から4行目に、「今後県としても若い皆さんがコミュニケーションのとれる生きた英語を身に付けることができるよう.・・」と書いてある。前からの流れでいけば、小学生、中学生、高校生のことかなあと思うが、ここで、文言として「生徒児童が」ということが書かれていればわかるが、熟読する方ばかりではないので、誤解の無い発言に、文言になっていなければならないと思うので、これも指摘に加えさせていただいて、十分にこのコラム欄が、知事にとっても、県民にとっても、議会にとっても、有効なコラム欄になるようにご配慮いただくこと、県民部長のお約束を決して忘れないので、そのお約束のとおり、果たしていただきたいと要望して、私の質問を終わらせていただく。
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