くにこの県庁見聞録 連載13号 2002年5月


姑の介護で学んだ事を行政に届けたい
(本紙)久仁子さんこんにちは。2月県会が終了し、いよいよ4年任期の最終年度を迎える事になりますね。
(久仁子)そうですね。やっと少し県庁の仕組みや県政の構造が分かりかけてきたばかりですのに、来年選挙です。早いですよ。
(本紙)県会議員1期目最終年度にあたり特別な計画がありますか?
(久仁子)はい。13年度の議員活動を小冊子にまとめる事、姑の介護体制を整える事、3年間の議員経験が活かせる委員会を選ぶ事です。地域での活動としては地域の声を行政に反映させる為のシステム作りをしようと考えています。
(本紙)小冊子は昨年も制作されてますし、委員会についても納得ですが、お姑さんの介護体制ってどういう事ですか?
(久仁子)姑が介護度5で、ほとんど寝たきりなんです。元々肺気腫でよく喘息状の発作を起こし、入退院を繰り返してきました。肺炎をおこしやすいので普通の高齢者施設には心配で入所させられないし、お医者きまと相談しながら私が介護しています。
(本紙)久仁子さんは議員活動が忙しくて介護なんて大変でしょ?
(久仁子)それで介護体制を整えたいと思っているのですが…。2月県会もとても大変でした。午前中は姑の世話、昼にヘルパーと夫にバトンタツチ。団会議、本会議開会ギリギリにすべりこみ、夕方会議終了後、即帰宅、あとは夜中まで介護の繰り返しでした。合間をぬって地域に足を運ぶ。時々出先から電話で姑の具合をヘルバーに碓認。委員会では予算関連の1年間の総まとめの質問を6時間分作り上げ、しっかり締めくくれたと自負しています。
(本紙)ご自分の身体が参ってしまいませんか?
(久仁子)皆にそう言われますが、姑のことを一番知っているのは私ですから、誰にでもわかるように注意書きをベッドに下げてあります。それでも外出する時は後ろ髪を引かれる思いです。帰宅して「あーよかった。アンタが帰ってきてくれて」と姑から言われ思わず涙がこほれた時もあります。介護保険を利用しながら在宅介護をしているという経験から最も無視されがちを利用者の声を行政に届けたいと思っています。ヘルパーや施設についても私なりの意見が山ほどあります。県会議員を勤めているからこそ行政に伝わる真実がきっとあると思います。
(本紙)今日はありがとうございました。

■小川栄一・久仁子事務所
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