2.2. 技能教習

技能教習は、始業前点検、指導員による免許証の確認、ウォーミングアップ走行の順に始まる。ウォーミングアップ後、全員が集まって、リーダー格?の指導員の前説を聞いた後、課程ごとに分かれて、2〜3人ずつ、それぞれの担当指導員につく。前説をやる指導員は、大体決まっていて、私はその指導員に当たることが多かった。普通車や普通二輪、大型二輪の他に、大型自動車やけん引も教えているらしい。なんとなく、幹部というあだ名をつけてしまった。

38歳の女性にとって、教習所がどんな感じかというと、仕事をしに行っているような感じである。20歳の頃には、教習所は自動車学校の名の通り、学校だったのだが。

指導員も、先生というより、職場の上司のように思えた。教習も、上司から指示を受けて、作業をひとつずつこなしているような感覚である。

「クラッチ操作では、人差し指がレバーの戻りを妨げないようにしてください。もう少し内側を握って操作してください。」

指導員の言葉遣いはとても丁寧だ。さすがにこの年になると、名前を呼び捨てにされたりしないし、怒鳴られもしない。もしかしたら、私の年齢の問題ではなく、最近の傾向なのかもしれないが。

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