*協会の沿革*

協会設立の経緯

NPO法人・日本救助犬協会の前身である日本災害救助犬協会は、1996年6月1日に設立されました。前年の1995年には、6,433名という多くの犠牲者を出した阪神淡路大震災が発生しました。すぐに海外から、災害救助犬を使ったボランティアの救援部隊が駆けつけましたが、当時の日本ではまだ災害救助犬が広く認知されておらず、検疫という制度が壁となって、せっかく海外からやってきた救助犬たちは空港で足止めされ、救助活動が始まるまでに地震発生から3日という貴重な時間が過ぎてしまいました。そのときの教訓と「日本にもし災害救助犬がいてすぐに駆けつけることができたら、もっとたくさんの命を救えたにちがいない」との思いから、ボランティアの手で多くの災害救助犬を育て、災害時の救助活動に貢献するために当協会が設立されました。

協会活動の趣旨

こうして設立された日本災害救助犬協会は、「ボランティアによる災害救助犬の育成」という設立当初の目的を果たしつつ、犬による幅広い社会貢献を視野に入れ、「日本救助犬協会」と名称を変更するとともに組織を拡大し、1999年10月にはNPO法人としての認証を受けました。災害救助犬の育成に関する当協会の考え方は、「犬種や血統を問わず、一般家庭で飼われている犬でも適性さえあれば、飼主自身による訓練によって災害救助犬になることができる」というものです。また、人の大好きな犬を伴って福祉施設や教育施設などを訪問し(動物介在活動)、お年寄りや子どもたちとのふれあい活動を通じて医療や福祉の一助になることをめざしています。

主な活動

  1. 災害救助犬の育成活動
    • 会員とその犬を訓練する訓練会の開催(現在、首都圏3会場)
    • 災害救助犬としての資格試験である認定審査会の開催(年1回)
    • 認定犬の輩出
  2. 災害時の支援態勢の確立
    • 東京消防庁と「災害救助犬の出動に関する協定」を締結(1997年7月)
    • 東京都港区、埼玉県入間市、千葉県市川市、和光市、練馬区、町田市、富士見市、流山市、稲城市、墨田区等と「災害救助犬の出動に関する協定」を締結
    • 各地の防災訓練および防災関連活動への参加
  3. 動物介在活動
    • 福祉・教育施設への訪問活動
    • 研修会と新人勉強会
    • 訪問活動犬認定審査会の開催(年1~2回)
  4. 広報活動および啓蒙活動
    • NHKテレビ「おはよう日本」「ひるどき日本列島」等での紹介
    • 「TBSジャスト」「TV東京都議会報告」他民放各社による取材と紹介
    • 新聞および業界紙、ペット専門誌などのメディアによる取材と紹介
    • 小中学校におけるデモンストレーション
    • 企業等が主催するイベントへの参加
    • 大学等における講演およびデモンストレーション(帝京科学大学、日本大学商学部など)
    • ペット博出展(2回/年)

出動など

  1. 台湾地震(集々地震)被災地への出動と捜索活動(1999年9月)
  2. 安達太良山における行方不明者捜索活動(2000年11月)
  3. 新潟県中越地震(小千谷市および長岡市へ出動)(2004年10月)
  4. 乗鞍丸黒山における行方不明者捜索活動(2006年5月)
  5. 栃木県ミツモチ山で行方不明の小学生を無事保護(2006年6月)
  6. 東日本大震災被災現場への出動(2011年3月)
  7. 広島大規模土砂災害現場への出動(2014年8月)

定款

      

    当協会の定款はこちらを参照→