ケイエスピー新社長献金

川崎市長にも60万円

県議会で明らかに松沢知事は計532万円


松沢成文知事の政治団体が県主導の第三セクター「ケイエスピー」(川崎市高津区)の新社長に登用した山田長満氏(55)から献金を受けていた問題で、松沢知事はこれまで同氏個人や関連会社からの献金やパーティー券の購入で計五百三十二万円を受領していたことが、三十日分かった。また県とともにケイエスピー年頭株主である川崎市の阿部孝夫市長の政治団体も計六十万円の献金を受けていたことも判明した。同日の県議会六月定例会で小川久仁子氏(自民)の質問に答えた。
知事は答弁で、政治資金規正法に基づいての山田氏個人や関連会社からの献金は一九九四年度から現在までに四百五万円、パーティー券購入では九七年度から現在までに百二十七万円だったことを明らかにした。
政治資金収支報告書によると、阿部市長の政治団体「川崎ルネッサンス」も山田氏から二〇〇一年二月、同年七月に各三十万円の献金を受けている。また、選挙運動費用収支報告書によると(川崎市長選期間の同年十月に山田氏が経営する会社の多摩区内のビル一室を同市長の個人演説会会場に無償提供され、その費用として五千円と記載されている。
山田氏を社長に登用した経緯について、知事は「阿部市長とも相談して、適任ではないかという共通認識に立った」「私の方から阿都市長に相談を持ちかけ、その際、県や市の職員OBが社長をやるより民間の発想で本当のインキユベート事業に打ち込んでもらえると話した。山田氏は県や川崎市の中小企業支援などをして実績が有り、阿部市長も山田氏のことを「よく知っていた」などと述べた。
小川氏は明らかに見返り人事」などと追及。松沢知事は「私はあくまでも民間企業経営者としての実績を評価した。政治家としての支援とはまったく別問題で混同されては困る」と献金と登用とは関係ないことをあらためて強調した。
本会議後、報道陣に対して知事は「献金があるから(社長)ポストに有能な人を任命できないというのなら逆差別だ」と追及に不快感を示した。阿部市長に山田氏を紹介したのは知事だったのかとの問いに「そうだと思う」としたが、「知事になってから献金は受けていない」とも釈明した。
同問題は、今会期中にも始まる地方自治法九八条に基づく調査特別委員会で、詳細な調査が行われる。
(古賀敬之、尹貴淑)


「経験や実績で判断」
阿部市長コメント


阿部孝夫川崎市長は三十日、市長就任前に山田長満氏から政治団体が寄付を受けるなどしたことについて「山田氏の経験や見識、さらには市産業振興財団サポートセンタープロジェクトマネージャーやビジネス・アイデア・シーズ市場の審査委員長としての活動など、川崎のベンチャー企業一育成について多大の貢献をしてきた実績から、民間人としてこれはどの適任者はいないと判断した」などと談話を発表、献金とケイエスピー社長人事との関連性を否定した。