2.3. 技術レベル

教習が始まってすぐに、基礎的なところを、すっかり忘れていることに気づいた。クラッチやブレーキのレバーの握り方は指使いがヘンだし、そのために半クラッチはへたくそ。微妙な操作ができないので、左折でも右折でも大回りになるし、ライン取りもあいまい。こんなにくずれていて、何で今まで無事故で生きてこられたのか、実は謎なのかもしれない(普通は、「運が良かっただけ。」という)。

とりあえず、指導員の走る通りについて行く。教習車には、ウィンカーと同じくらいの大きさの、カラーのランプがついており、今どのギアに入っているか、その色でわかるようになっている。指導員の乗る車両のランプを見ながら、シフトチェンジもブレ-キもリリースも、とにかくひたすら真似て走る。但し、自分の乗っているバイクのランプを覗き見ると、指導員から怒られる。

「普通、ランプなんてないでしょう。自分の入れてるギアぐらい覚えていてください。」

真似したかったのだが、真似できなかったこともあった。アルテミスがやっていたのだが、エンジンをかけたバイクに、またがらず、左サイドに足をかけて移動する方法だ。これができると、おそらく「自転車乗り」(自転車で、左足をペダルにかけ、右足で地面を蹴ってしばらく転がしてから飛び乗るように、バイクに飛び乗る方法)ができる。「自転車乗り」ができると、足がつかないバイクにも飛び乗れる(はず)。もちろんこれは教習の課題ではない。

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