　このチャンバーがあるから、FS50でレトロノーマルクラスに参戦しようと決意したと言っても過言ではありません。
鑑賞に堪えうる造形美・また性能も一級品です。ベースは小野商会製のYB用レトロノーマルクラス用を使用して
GOOD-SPEED＆小野商会とのコラボレーションで出来上がったFS50用のチャンバーです。
　パワーバンドは、8500rpmから11500rpmまで。電装系がノーマルポイント点火なので回しても12000rpmまでで、
それ以上は失火します。芸術的な溶接痕を残す為には錆対策を講じなければいけませんが、納品後に耐熱クリアを
厚塗りし使用後は、CRCなどで拭いてやり対策しています。ただ、一番高熱になるエキパイのリターン部は耐熱塗料
の限界を超えてしまう熱が加わるために、塗ったクリアがとんでしまいました。サーモバンテージを巻くにしても、ここ
だけに施工しては意味がないので今後対策をしなければなりませんね。

　サイドワインダーチャンバーを取り付けると、サイドカバーの
下部に少し干渉して純正が使用できなくなります。そのために、
サイドカバーの一部加工が必要になります。オリジナルを加工
するのはもったいないので、現行で互換性のあるYB用を使用
しています。加工部位は、キー部分のネジがFSより小径なので、
現車に合わせホルソーにて穴を広げました。また、カバー内側
のステー類は不要なので取り払っています。
　塗装はタンクカバーと同色で塗り、白のライン及び”SS”の文字
はオリジナルカバーを元にカッティングシートで貼り、最後はクリア
塗装で仕上げました。

　サイドワインダーを付けると、純正エアクリーナーボックスと
干渉してしまうのと、レーサーで少しでも吸入抵抗になるもの
は排除したいので、エアクリーナーボックスは取り外していま
す。ただ、FSの場合ボックスが一体構造でエンジンステーも
兼ねています。取り外す事で、ステーが無くなってしまうので
すが、YB用を使用してエンジンステー兼チャンバーステーと
して使用しています。YBのエアクリボックスは、ボックスとステー
が別体構造なんです。

　街乗り仕様同様、プラグキャップはリーク防止の為にRZ50純正の
ゴム製に変えています。プラグは、デンソーのイリジウムパワーを
使用しています。

　リアのアクスルシャフト部は純正ですと、レースをするには緩み等を考えると対策をしないといけません。そこで
YB用のアクスルシャフト・ナットを使用してベータピンにてロックできるようにしました。この変更で、現行仕様の
ネジサイズになり整備性も向上しました。

　レースのレギュレーション上、必ず必要な物がスプロケットガード
です。GOOD-SPEEDさんで作成してもらいました。
素材は、軽量・強度なカーボン製です。　チェーンは、RKのシール
チェーンです。スプロケットは、キタコの安くて重いスチール製の
スプロケットです。これもYB用が流用できます。YECやアファムから
もYB用が発売されいていますが、高価なのでセッティングが煮詰
まってきたら、必要な丁数だけ軽量なジュラルミン製で揃えようと
思っています。