ヤマハ 90H3-CD再生記

エンジン編 2ページ

 1ページ目では、腰上を分解して状態を確認しました。
次からは、作業に入りたいと思います。

キャブクリに漬け込みます。

 泡タイプのキャブレタークリーナーに漬け込んで、こびり付いた
カーボンを溶かします。大体、3〜4日で時間は掛かりますが
確実にキレイになります。泡は、数分で消えてしまうので、初めの
うちはマメに、その後は半日に1回ぐらいクリーナーを吹いて
あげると効果的です。

ワンポイント: なぜ?泡タイプのキャブクリ!?
 一般的に、カーボン落とす事を考えれば”剥離剤”や”ガスケットリムーバー”を使うでしょう。
しかし、これらの溶剤を使うと漬け込んだ時に揮発性が高く、また揮発した時に溶け出した
カーボンが再び付着してしまうのです。(アドバイス:GOOD-SPEED)

1日経過のようす。

 少しずつですが、こんな感じでカーボンが
ポロポロ取れていきます。

同様に、ヘッドもプラグを差し込んだまま燃焼室の部分にキャブクリを吹いて漬け込みましょう。

 上記、3枚の画像は新品のピストンではありません。カーボンを取り終わった時に撮影したものです。
若干落ちにくい所と、リング溝は真鍮ブラシでこすります。漬け込みをするとカーボンは、かなり柔らかく
なっていますので簡単に落ちます。特に、リング溝は重要ですのできっちり落としましょう。

ヘッドもキレイになりました。

 ヘッドもキレイにカーボンが落ちました。この後は、オイルストーン
でヘッドの面取りをして密着性を良くしておきます。

シリンダーも

ケース(腰下)側も

 ヘッドとシリンダーの間は、金属製のトップガスケットが入っているので固着の心配は無いのですが、
シリンダーとケースのベースガスケットは”紙”ですので、どちらかに張り付いてくるか、ちぎれます。
なので、古いガスケットをスクレーパーで剥がし、オイルストーンでキレイに面を出しましょう。地味な
作業ですが、圧縮漏れ・ガスケットの吹き抜けを防ぐために重要な作業です。

シリンダー、フランジ部の拡大画像

 左の画像は、シリンダーのフランジ部。マフラーをねじ込んで
付ける部分です。よく見ると、おそらく7山ぐらいはあっただろう
ネジ山が、3山しか残っていません。ここの部分は、熱的に一番
厳しい場所なので、熱と水分でこんな感じに錆びてしまったので
しょう。締め付ける時には、トルクに注意しなければいけませんね。

腰上は、こんな感じでOHしました。
次回は、腰下の洗浄と油脂類の交換をします。

作成中

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