けふの出来事
01 5月前半の日記
13/05/10(THU)
ほぼ週刊 ブッキングオン#2
「永遠の10分遅刻」(松尾スズキ/ロッキング・オン/¥1300)
大人計画主宰の松尾スズキの原稿をいろんなところから集めてきて1冊の本にしたという極めて燃費のイ異本。松尾氏の文章は独特の言い回しとか、脈絡があるんだかないんだかわからない言語感覚が満載で大好きである。
「鳩よ!」に連載されていた映画評も、鳩よ!から始まる「鳩一羽」をターゲットにした、世界に類を見ない映画評。 ふざけているんだか、ふざけてないんだかわからない(まあ、おそらくふざけていると思うが)。「とかく鳩よ!そして瓜よ!」となぜか瓜にまで呼び掛けてしまう。その後の本文にも瓜なんて全然出て来ないし。
最後に「祈りきれない夜の歌」という松尾氏が書いたラジオドラマの脚本が載っていたのだが、障害者の息子にまつわる話。これを読んだだけでも是が非でも大人計画の舞台を見に行きたくなった。前回の公演はチケットぴあ行ったら完売していたので悔しい思い。
「SAPIO」5/23号(小学館/¥400)
特集は李登輝VS江沢民「果てなき闘い」。中国と台湾問題。
そして、ゴー宣でも李登輝ビザ問題に言及。人道的でなければ来日できないこの日本の対応と売国奴河野洋平をはじめとする媚中派、普段は「言論の自由」を高らかに主張するくせに今回は「中国の御機嫌を損ねるから李登輝の来日を阻止し発言を封じよう」とする社民党をばっさり斬る。
世界資源戦争大事典は、石油・鉱物資源や食糧の原産国やその流れ、各国の問題点を世界地図で図示する。けっこう見ているだけで楽しい。
back ground TV:「きょうの出来事」(日テレ)
13/05/07(MON)
ほぼ週刊 ブッキングオン#1
・・・なんてことのない読書感想です。短かったり長かったり。気が向いたら書きます。
「正論」6月号(産経新聞社/¥680)
元日本共産党東京都議団事務局員の佐藤勝氏による「日本共産党の公金搾取システムを暴く」。共産党は政党助成金をもらわず、クリーンな政党のイメージを演出しているが、実は都議の議員報酬をピンはねしたり、議員から「カンパ」という形で公金を集金し、党の資金を得ているという。これも共産党は「謀略だ」とか言うんだろうなあ。
「日経エンタテインメント!」6月号(日経BP社/¥500)
「テレビ証券」。視聴率を株価に見立てて「運用」するというマニアックなテレビの楽しみ方。フジ「私を旅館に連れてって」はホイチョイの「私をスキーに連れてって」のパクリで、これ自体もジーンケリーとフランクシナトラの「私を野球に連れてって」のパクリだという話やら、「テレビ証券号外」として最新女子アナの法則の紹介やら。巻末連載コラムの「放送作家Aが語るテレビの法則」は業界ウラ話が面白かったのだたが、 先月号で終わってしまったのが残念。
「不肖・宮嶋の天誅下るべし!」(宮嶋茂樹/祥伝社/¥1500)
フライデー専属カメラマンからフリーになり、ルワンダやボスニアの戦地や南極に赴いて写真を撮ったり東京拘置所にいるオウム麻原を撮影したりする報道カメラマン宮嶋茂樹。
ほとんど彼の本は買っているのだが、正論の書評欄に宮嶋氏の新刊が紹介されていたので、マストバイとばかりに即購入。ベンツの覆面パトカーが取り締まりをしている決定的瞬間を撮った話とか、フィリピンの売春窟で淋病をうつされて女房にもうつしたという話とか、人間である前にカメラマンという宮嶋氏、 彼の生き様は憧れはしないが敬服に価する。
「情報系 これがニュースだ」(日垣隆/文芸春秋/¥676)
「『買ってはいけない』は嘘である」などのノンフィクション作家で長野在住、ラジオのパーソナリティなども務める日垣氏による、25本の叙述法を変えたルポタージュ集。テーマもインターネットやGPS、DNAなどの最新の情報技術を執筆していたのが90年代前半だというからその先見の明たるやすごい。この中の1本「橋本大二郎の技術」では自分の言葉でスピーチをし、メディアに積極的に関与し、高知県を宣伝するという姿を取材している。これは今では石原慎太郎や田中康夫がやってるもの。その発端は高知県にあったとは。そいえば、日垣氏は長野県知事に田中康夫を担ぎ出した一人らしいが、どうも田中知事のまず、マスコミに発表して既成事実を作るやり方はいかがなものかと。長野県庁の職員は毎日まずニュースを見て、知事が何か新しいことを言ってはいないかをチェックするとのこと。(潮匡人「長野県民は知らない田中知事の真実」)空疎な理念で構築された「脱ダム宣言」で過去数十年間に渡った県民の話し合いをお釈迦にするというのは、とても正しいやり方とも思えないが。
ちょっと本の話とはそれた。この本は、筆者自身による解説にもあるが、他の本にはふんだんに盛り込まれている「皮肉や屈折した表現」が少なく、素直に書かれている。「偽善系」などで見られる皮肉や屈折した毒舌でばさりばさりと佐高信から長野オリンピックまで斬り刻む内容を期待していたので、ちょっと拍子抜けかも。GWをまたいで、ちょこちょこ読ませていただきました。
「はじめの一歩」1〜56(森川ジョージ/講談社)
GW中、まんが喫茶で少年マガジン連載中の「はじめの一歩」を完全読破。
いじめられっ子の高校生幕の内一歩が、ボクシングに魅せられ、強敵と闘いながらフェザー級日本チャンピオンになり、同じジムのトレーナーや仲間、好敵手らと本当の強さを追い求めるという話。
いちばん好きな話は、以前ジムにいた、いつも練習がきつくてゲロをはいているので、「ゲロ道」と渾名されたいじめられっ子の後輩が、一歩に憧れて引っ越した先でもボクシングを続け、減量し顔の迫力も増した「ゲロ道」こと「ハンマー・ナオ」が チャンピオンベルトを奪取せんと一歩に挑戦するという話。
最後、KO勝ちした一歩が、挑戦者を励まし、引退を決意していたナオが引退を撤回するというシーンがうるうると来てしまった。不覚にも。
back ground TV:「WBS」(テレ東)
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