悲しいことに、やはり私の技術の未熟さというのは際立つようで、普段どれくらい乗っているのか、何に乗っているのか、尋ねてくる指導員がいた。スヌーピーの飼い主のチャーリーブラウンみたいに優しいので、私は心密かにチャーリーと呼んでいた。
「どんなのに乗ってるの?」
「あの、400CCの、小さいバイクです。」
「?」
「私でも足の着く・・・。」
「何?」
「・・・ドゥカティのモンスター400です。」
「よく乗ってる?」
「・・・週末ぐらいしか。(しかも最近は、週末いつもここに来てるから、更に頻度が下がっているし)」
答えていて、自分でも、なんて頼りない、と思う。
実際、エンジンの息つきで危ない思いをして以来、私が乗る前には、夫が神経質なくらい、暖機をしてくれる。バイクショップの大将にもワークスライダーの方ですか、とからかわれたし、一人前とは言い難い、ということか。
教習以外に、解決すべき問題があるということを、ぼんやりと認識する。基本的な、何かが失われているのだ。