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〈第17回〉『Web2.0でビジネスはどう変わるか。その3』
2006年9月19日
(3)貢献者としてのユーザー(コンテンツのシンジケーション) 従来のWeb では、情報を提供する側がユーザーに一方的に情報を提供していました。これに対してWeb2.0では、ユーザーによるレビューやユーザーによる評価がコンテンツの構築に貢献し、結果的にそれがサービスとして蓄積されていく仕組みが提供されるようになります。代表的なサービスとしては、Amazonのカスタマレビュー、Yahoo 映画の作品ユーザーレビュー、GoogleのPageRankなどがあります。また、RSS を利用してコンテンツの更新を自動的に通知する仕組みを使って連携しているコンテンツを自分のホームページに表示させ自動的に更新することもできます。
(4)ロングテール 従来の市場では、「2:8 の法則」などと言われるように「2割の商品が売上の8割を稼ぐ」などといった法則が成り立っていました。これに対してWeb2.0では、この8割の側に当たるニッチな商品や顧客基盤によってサービスやビジネスが成立するようになります。ロングテールとは長く後ろに伸びた尾を意味します。横軸に商品名、縦軸に売上としたカーブを描くと頭の突き出た部分は売上の8割を占める売れ筋商品となりますが、カーブの後ろは徐々に下がって尾っぽのような曲線になります。この尾の部分は全部合わせても2割にしかならず、いままでは切り捨てられたマーケットでした。Amazonはこの従来切り捨てられていた2割の部分でも売上を立てられるようなサイトとなりました。これをロングテール現象、ロングテール効果などと呼ぶようになりました。他にも、従来大手企業しか顧客になることが無かった広告業界において、個人のレベルまでを取り込むことに成功したAmazonやGoogle Adsenseなどがあります。 |
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